六本木Art Night 2018
僕はアートが好きだ。
そんな僕にとって東京では毎日どこかで美術や芸術にまつわる展覧会があるから飽きない。そして今回僕が飛び込んだのはこのイベント
概要としては六本木ヒルズを中心とした一帯を二日間だけアートの街として様々なイベントやインスタレーションで埋め尽くしてしまうというものだ。このチラシを見つけたときに「行くしかない!」と思ってハウスのみんなを誘った。ハウスについてはこの記事を見てもらえばわかると思う。
で、行ってきた。
国立新美術館(写真上)には「こいのぼりなう!」という展示が。(写真下)空を泳ぎまわるこいのぼりを水中の中から見たように展示されている。自由に座れるように設置された「人をダメにするソファ」が灰色で統一されているのはこれを川底の石に見立てて、僕らが川の一員になったことを表すためだろう。
「空気の人」と題された現代アーティスト・鈴木康広氏の作品。目に見えない空気という存在を人の形に切り取ることで可視化し視覚で感じるようにした。このアートの意味が伝わらないことは作者にとっていいことではないかもしれないけど、子供が空気の人に触れて遊んでいるのを見ればそれもそれでいいと思えるだろう。
東京メトロ六本木駅付近の広場に置かれたインスタレーション。磁石でできた箱型の作品には色とりどりのチューブがつけられていて、それらを使って体でアートを感じられる作品。子供だけでなく普段は働いているであろう成人男性や女性も子供のように触れて遊んでいたのが印象的。
展示だけじゃなくてワークショップも開催されていた。これは自分を中心に置いて大切な場所を実際の物理的距離ではなく心理的な距離に基づいて点を打った後にそれをつなぎ合わせるポートレート。僕は勘違いして都市名や場所の名前ではなく、人の名前で結んだからより鮮明に心理的距離が現れていると思う。また、こうして最後に繋いでから見ると浮かび上がってくる関係性もあったりするので、作っているときもできた後も見て楽しめる。
このように様々なアーティストが街中をインスタレーションで埋め尽くしたり、様々な展示が町中に溢れかえってた。そしてそれを楽しむ人々でも溢れかえってた。アーティストだけじゃなく六本木ヒルズ周辺に並ぶ店も協力してたから、普段の六本木ヒルズとは全く違う賑わいの仕方をしていて1日だけテーマパークと化していた。規模の大きさとしては、国立新美術館や東京ミッドタウンから、六本木ヒルズくらいまで一帯がそういう風な感じ。実感がわかないだろうけど、僕は東京ドームの大きさが分からないから比べようが無い。笑
その中にいる人々全てが普段から芸術に興味があるとは思えなかったが、彼らはすごく楽しんでいた。これらのインスタレーションや展示は直島のように常設するわけにはいかないからこの日が終われば撤去されてしまうんだけど、それでもこのイベントが打ち出しているコンセプトである、生活の中でアートを楽しむライフスタイル、は一夜限りではあったがしっかりと実現されていたと思う。
このような活動は他にもある。
僕もそんなに多くは知らないんだけど、一つは新潟の「大地の芸術祭」
今年はちょうど開催年なので、興味ある方はぜひ。
また、これは少し違うが生活にアートを近付ける、という部分では似通っているのが徳島県神山町で行われているアーティストインレジデンス
徳島県神山町に海外からのアーティストが一定期間滞在した後、その作品を街全体で眺める。アートやその制作期間を通じて町の人とアーティストがコミュニケーションを取れる素敵なイベント。
僕が知っていてパッと思いつくのはこのくらい。もしもっと知ってる人がいたらコメントで教えてください!
このような活動が日本全国で巻き起こって行けばどれだけ素敵だろうか。
もう少しアートが身近な存在になってもいいのではないだろうか。
そう思う。